株式会社システムエグゼ

導入事例

CASE

導入製品名:EXEX生産管理

シンプルな仕組みだから実現できた業務効率化と国内本社への迅速な情報提供

ASUZAC CO.,LTD.様
事業内容 工業用セラミック製品製造
所在地 ベトナム(ベトナム・シンガポール工場内)
設立 2000年11月
資本金 USD3,750,000
従業員数 70人(連結従業員 2012年6月現在)
親会社であるアスザック株式会社(本社:長野)向けの製造拠点として設立。現在ではベトナム国内向けにも販売を行っている。 アスザック製品はベトナムの各省庁のコンテストなどで表彰を受け、その品質はベトナムでも高く評価されている。さらに、カンボジア、シンガポールへも製品を輸出しており、その品質と価格はアセアン地区でも評価が高く、タイへの輸出も準備中である。

在庫管理機能など段階的なシステム利用拡大を予定

在庫管理機能など段階的なシステム利用拡大を予定
ファインセラミックス、アルミ鋳物建材、コンクリート二次製品、電子・産業機械からフリーズドライ食品などの幅広い分野で製造・販売を行っているアスザックグループでは、1994年からグループ会社のベトナム進出を進めてきた。2000年にファインセラミック製品製造を行うASUZAC CO.,LTD.(以下、ASUZAC)をベトナムに設立。当初は親会社のみとの取引からスタートし、現在では、ベトナム国内、シンガポール、カンボジアなどにも製品を輸出している。海外拠点の中心としてベトナム工場の重要度が増す中で、同社の生産管理業務においては属人化の解消が課題となっていた。 当初、ベトナム工場での生産計画作成は担当者がExcelで実施しており、その情報はローカルPCに保存されていた。担当者が不在の場合は情報を見ることができなかったうえ、フォーマットも独自にカスタマイズされている状況で、担当者の経験則への依存も強いことから、病気・退職による業務への影響ということも大きなリスクとなっていた。 また、製造指示決定の過程が見えにくいことから、この計画調整をどんな根拠があってやっているのか、本当に現実的な計画なのか、日本人責任者は確証を得ることができず、今後受注が増えた場合にも対処できるのかという不安を抱えていた。 こういった属人化に起因する複数の課題への対策として、生産管理システムの導入が進められた。

海外拠点でのシステム利用の課題

生産管理システムの導入にあたっては、ベトナムでの運用を前提としていたため、現地スタッフが簡単に利用・操作できるシステムというだけでなく、導入後のサポート面も考慮する必要があった。親会社の生産管理システムはシステム部門で自社開発したもので、これを流用することによりコスト面でも低く抑えることが可能ではあったが、その場合、システム部門の担当者ではシステム自体のベトナム語化もできなければ、運用開始後に現地スタッフとベトナム語での応対もできないといったことが大きな問題であった。 そこで目に留まったのが、ベトナムに開発・販売拠点があるシステムエグゼのエグゼクス生産管理(以下、エグゼクス)だった。 エグゼクスは、製造業の海外進出が進む中、アジア地域を中心とした海外での利用を想定し、日本語・英語はもちろん標準でベトナム語やタイ語・中国語などの多言語表示と、多通貨処理にも対応している生産管理パッケージだ。加えて、システムエグゼはベトナムにも拠点があり、日本人には日本語で、ベトナム人にはシステムエグゼ現地スタッフがベトナム語でサポートを行う環境も提供できる。カスタマイズもベトナムで対応することで、優れたコストパフォーマンスを実現している。

いつでも、誰でも、どこからでも見えるシステム 経営判断の迅速化だけでなく、現場レベルの業務もスピーディに

いつでも、誰でも、どこからでも、見えるシステム 経営判断の迅速化だけでなく、現場レベルの業務もスピーディに
エグゼクスは、製造現場で入力されたデータを、他拠点からでも利用者が望む言語表示のインタフェースを通して確認することができるWebベースの生産管理パッケージである。 アスザックグループでは、折しも業務の「見える化」を推進しており、経営判断のスピード向上を目的に、経営トップに社内のあらゆる情報を明確に示すことも求められていた。 これまで、ASUZACの取引先である親会社担当者とベトナムの現地スタッフが打ち合わせを行う際は、まず親会社担当者からベトナムの工場長(日本人)に連絡をし、工場長から現地スタッフに資料の準備などを指示、資料内容の確認後、日本にメールで送信するという事前準備に手間を割かれていたが、エグゼクスの導入後は現地スタッフが不在であっても、情報がリアルタイムに確認できるようになった。これにより、経営層への迅速な情報伝達だけではなく、日本・ベトナム間の現場レベルでもよりスピーディに業務ができるように改善された。 工場長が打ち合わせに取られていた時間を省くこともでき、生産性の向上、コスト削減に繋がることはもとより、現地スタッフも直接親会社とやり取りをすることにより、責任感が芽生えて成長につながるという効果もあったという。

工程(機械)能力を考慮した生産計画 負荷の平準化で従業員の稼働も減少

エグゼクスは、生産計画を作成する際、あらかじめ設定された生産機械ごとの処理能力をもとにした負荷計算が可能で、機械の能力を超えた無理な作業計画であれば、対象の作業を検出し、簡単に作業予定を変更できる機能がある。どのようなロジックで負荷を計算しているかも明確なため、生産計画変更の際も、担当者の経験則を鵜呑みにするのではなく、変更理由が客観的にも妥当なものだと判断することができる。 負荷の平準化も行えることで、ASUZACでは作業者の稼働時間も減少し、生産の効率化、無駄なコストの抑止につながっている。 ゆくゆくは、機械能力設定値や各工程の処理時間データの精度にも磨きをかけ、信頼に足る生産計画を現地スタッフだけで作ってくれる日も近いと確信している。

簡単操作で現場業務の効率化 人件費の削減効果も

実際にエグゼクスを使用している現場担当者からは、システム導入当初は今までと異なる手順で業務を行うことによる戸惑いもあったとはいうが、受注管理機能の月次受注明細の作成などをはじめ、複雑で時間がかかっていたものが、ボタンのクリックのみというシンプルな操作で実現できるようになったことで、業務改善に非常に役立っているとの声も上がっている。 以前は担当者3名で行っていた業務も現在では2名で実施できるようになり、人件費の改善にも効果を発揮している。

在庫管理機能など段階的なシステム利用拡大を予定

ASUZACでは、システムに不慣れな現地スタッフに対しての拒絶反応も考慮し、エグゼクス導入後もいきなり全面的なシステム化を推し進めるのではなく、一部業務で従来通りExcelの併用も行っている。ただ、エグゼクスの操作の容易性と、業務効率化の効果が表れるにつれ、徐々に現地スタッフの認識も変わってきており、今後はエグゼクスのみを使用していく予定だという。 また、エグゼクスの在庫管理機能をフルに活用できるよう、在庫管理業務を見直すべきという意識も高まりつつある。 日本から至急の依頼などがある場合にも迅速に対応できるよう、現地スタッフの成長と、業務のバランスを見ながら、システムも徐々に利用拡大を図っていく考えなのだという。エグゼクスは、各機能が個別のモジュールとして提供され、ユーザーの要望に合わせて必要な機能を取捨選択できる。最初から大がかりなシステムの導入に二の足を踏むことなく、段階的に利用拡大が図れることも中堅・中小製造業にとっては心強い仕組みとなっている。 生産管理はものづくりの要となる業務である。海外に生産拠点を置く場合、いかに迅速に現地の生産状況を把握できるかもポイントの一つだ。現地スタッフが扱いやすく、かつ、生産状況をリアルタイム、多言語で「見える化」するエグゼクス生産管理は、海外進出する日本企業の強い味方となるだろう。 ※記載されている社名、製品やサービス等の名称およびロゴは一般に各社の商標または登録商標です。 ※掲載内容はすべて取材当時のものであり、現在とは異なる場合があります。